これを知っておけば大丈夫! ジッツオ(GITZO)三脚の選び方のポイント
こんにちは、オールジッツオ店長です!
「ジッツオは三脚の種類が多くて、どれを選んだら良いかわからない・・・」
そういうお客さまがたくさんおられます。
前に基本的な三脚の選び方を書きました
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前回の記事では、
「アイレベルが出せるか?」
「持てる限り重いか?」
「操作はしやすいか?」
といった視点から三脚選びの方法を中心に見ていきました。
今回は、
どんな機材を三脚に乗せたいか、
という「使う機材の視点」から
最適な三脚の選び方を見ていきたいと思います!
ポイント:「焦点距離」
三脚を選ぶ際に重要となるポイントは、
お使いになるレンズの「焦点距離」です。
(耐荷重については後ほど書きますね)
そしてジッツオの三脚のカタログを見ると、対応する「焦点距離」がすべての三脚に記載されています。
スペック表をこちらにも載せておきますね
(焦点距離は表の右端に記載)
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では、なぜ焦点距離が大事なんでしょう?
理由はシンプルで、
焦点距離が長いほど(望遠であるほど)、小さな振動で大きくブレるからです。
特に動画撮影の際には、パンする際に脚がねじれ、パンを止めた瞬間にねじれの反動で画像が動いてしまう事があります。
なので、焦点距離が長いほど、より太いチューブ(パイプ)の三脚が必要となります。
三脚のチューブが太いほど
剛性が強く、ねじれ角*が小さくなるため、ブレも少なくなるからです。
*ねじれ角とは三脚の脚チューブのねじれ剛性を見る時に使用する言葉。
ねじれ剛性(ねじり剛性)・・・チューブのねじりに対する抵抗
ねじれ角・・・ねじれの程度
三脚を設置し、脚を持ち、左右にねじるようにすると、細い華奢な三脚だとグラつきが出ます。
太いチューブを持つ三脚だと、そのグラつき方が細いものに比べて、少なくなりより安定します。
つまり、細い0型や2型よりは、太い4型・5型の方が、より安定感が増すということです。
通常、撮影の際に足をわざわざねじる動作はしないと思いますが、丈夫さ・堅牢さの目安として、脚のねじれ剛性が高い方がより安定感のある三脚ということになります。
「焦点距離」はとても重要なスペック数値であるはずなのに、
ちゃんと記載があるのはほぼジッツオだけです。
ベルボン、マンフロット、スリック、RSS、バンガードなどのカタログを見ましたが、どれにも記載がありませんでした。
「耐荷重量」についてよくある誤解
耐荷重(積載重量)については誤解が多いので書いておきたいと思います。
「耐荷重10kg」 というのは
「10kgの機材を載せても安定」ということではありません。
どういう事かというと、
「耐荷重10kg」 = 「10kgまでの機材だったら倒れないよ」
ということです。
例えば、「耐荷重10kgの三脚」に「500mm望遠レンズを装着したカメラ機材8kg」を載せたとします。
実際に載せる機材は三脚の耐荷重を下回ってるんだから大丈夫だろう、
と思いきや、実はそうではないのです。
振動によるブレが起きる可能性が大です。
「耐荷重10kgの三脚」はチューブが細いため、ブレやすいからですね。
また耐荷重10kgの三脚に10kgの機材を載せた場合、
強風時、横位置での撮影時、また水平でない足場での撮影時に倒れやすくなります。
ですので、耐荷重については、2kgほど余裕を見て選ぶと安心です。
ということで、
耐荷重は「三脚自体の安定を保証するもの」ではありませんし、
ましてや「ファインダー像がブレないことを保証するもの」でもありません。
なので、三脚選びは「耐荷重」よりも「焦点距離」の方が大事なんですね。
以上、少しでも参考になったら嬉しいです。